発注前に決めておく 6 項目
次の 6 項目は、見積りを依頼する前に、ご自身(または社内)で大まかに決めておくものです。完璧に決まっている必要はなく、「8 割くらいの精度」で OK です。決まっている項目が多いほど、制作会社からの見積りが具体的になり、相見積りの比較もしやすくなります。
目的の優先順位(集客 / 採用 / 信用 / 販売)
ホームページに 4 つの目的を全部詰め込もうとすると、どれも中途半端になります。「一番重い目的は何か」を 1 つ決めるだけで、サイトの構造とお金の使い方が変わります。
ターゲット(誰に見てほしいか)
「BtoB なら誰の決裁を通すためか」「BtoC ならどの年齢層・どの状況の人か」を、ペルソナとまでいかなくても短い言葉で 2〜3 つ持っておきます。
既存資産(ロゴ・写真・原稿・パンフレット)
「これは使える」「これは新規で用意する」を整理します。素材ゼロからのスタートと、素材がある程度揃っている状態では、見積りが大きく変わります。
予算と納期
予算は「上限と下限のレンジ」、納期は「絶対の期日」と「希望の期日」を分けて伝えるのがベターです。「〇〇円以内で 2 ヶ月以内」のような幅で十分です。
公開後の更新体制
誰がいつ何を更新するかを決めておきます。「自社で更新したい」のか「制作会社に依頼したい」のかで、CMS 機能の有無、コードの作り方が変わります。
相見積りで比較する基準
金額だけでなく、含まれる範囲、コミュニケーション頻度、修正回数、公開後サポート、解約条件、までを揃えて比較します。最安値が最良ではないのが Web 制作です。
警戒すべき制作会社の特徴
発注後にトラブルになるケースは、見積り段階の説明の仕方に必ず兆候が出ています。Studio 凛 が他社の見積りを拝見してきて、「これは相見積りに残すべきでない」と判断するパターンを、5 つに整理しました。
- 見積書に含まれる範囲が「サイト制作一式」とだけ書かれていて、ページ数・デザイン回数・修正回数の明記がない — 後から追加費用が膨らみます
- 「最安値で作ります」「他社より安くします」が前面に出ている — 制作費は人件費そのものなので、極端に安い見積りは、誰かが疲弊する形で帳尻を合わせています
- ヒアリングをほぼせずに見積りを出してくる — 事業内容を理解せずに作るサイトは、見た目だけ整って中身がスカスカになります
- コミュニケーションがメール 1 本ベースで、議事録や進行管理の説明がない — 期日や認識ズレでもめます
- 公開後のサポート期間・修正対応が明記されていない、または別契約 — 公開直後の不具合対応で必ずトラブルになります
「相見積り」の取り方
相見積りは 2〜3 社に絞って取るのが現実的です。多すぎると比較が大変になり、結局決められなくなります。Studio 凛 が見てきた中で、相見積りの精度が高い方は、次の進め方をしています。
- RFP(依頼概要書)を 1〜2 ページで用意する — 上記 6 項目を埋めたものをそのまま使えます
- 全社に同じ RFP を渡す — そうしないと見積りの数字を比較できません
- 金額だけでなく「ヒアリングの深さ」「提案の質」「コミュニケーションの相性」も評価軸に入れる
- 最終決定の前に、各社と短い対話の機会を作る — 文面だけでは分からない相性が出ます
発注後にやるべき準備
発注を決めたら、制作開始前にやっておくとスムーズなことが 3 つあります。これも Studio 凛 のヒアリングで毎回お伝えしているチェック項目です。
- 社内の窓口を 1 人に絞る — 複数の人から指示が飛ぶと、制作側が判断に迷います
- 決裁者と窓口の認識を揃える — 「最終的に何を OK と判断するか」の基準を、決裁者と窓口の間で先に共有しておく
- 競合・参考サイトの URL を 5 件くらい集めておく — 言葉では伝えにくい「好き / 嫌い」を、URL で渡すのが圧倒的に早いです